「普通、命が助かってよかったって、まず思うでしょ。」




「えっ? リンゴが生きてて、よかったけど……。」




雪ちゃんは、ため息を吐いた。




「〝死神〟の正位置……死の予兆。」




「……え。」




「……ま、私の占いは、まだまだ未熟だった……って、事でしょう?」




「そ……なの?」




よく分からないけど……




とりあえず、運が良かったんだね、私っ!




おみくじ、大凶しか引いてないけど……。




「……ねえ、一緒に部活を入らない?」




「えぇっ? ぶ、部活っ?」




「名前はー……占い部。私、凜子と仲良くしたいし。」




そう言って笑った雪ちゃんの笑顔は、見た目の印象と全く違って。




悪戯っ子みたいな笑顔で、驚いた。




「うん! もう、友達だよね、私たち。」




「……え、そうなの? 私が、このバカと……?」




雪ちゃんが、私を見ながらそう言った。




「雪ちゃん、毒舌! ひっどぉ~~いっ!」