*Rento*side







「ジョセフィーヌって、誰だったのかなぁ?」




凜子はそう言いながら、トランプをめくる。




顔をしかめたところを見ると、いい結果じゃなさそうだ。




「まーな……。正体は、ライチしか知らねぇけど……。」




俺と凜子は、ライチを見てため息を吐いた。




ピリピリしている様子のライチ。




あの日から、怒りを心の中にため込んでいるためか……。




目にも見えるほどの、怒り。




……一瞬で、丸焼きだな。




「ジョセ……フィー、ヌ……?」




ライチの目が、赤く光った。(ように見えた)




ライチが手に持っていた鉛筆は、粉々に砕け散った。




俺と凜子は、その様子を茫然と見つめていた。




「………………。」