「あ、今から部室に行っていいか?」




遠慮も無しに部室に入って来る。




コイツ、一体何者……?




「……お前。そーいや、初めましてだな!」




急に、俺の方にクルッと向きを変える。




俺は、イキナリの事で目を丸くした。




「水谷ライチって言うんだ。よろしくな! ついでに、一応占い部。」




そう言って、ライチが俺に手を差し出す。




無視するわけにもいかず、俺は手を掴んだ。




その瞬間、「こんなに振る必要あるか?」ってくらい、上下にブンブンと手を振った。




「お前は? 名前。」




「……西条蓮斗。占い部。」




凜子の心配そうな視線を、ビシバシ受けながら、




俺はぎこちなく自己紹介をした。




その時、ライチが思い出したようにカバンから何かを取り出した。