「愛だの恋だの、LOVEだの……私は一番嫌い。」




見るのは、面白いけどね。




と、心の中で付け加える。




「何で、嫌いなの?」




「面倒臭い。」




私が即答でそう言うと、凜子が笑った。




「あははっ! 雪ちゃんってば、またそれ。良いと思うけどなぁ……。」




「……将来、決まってるもんね。」




何が? と言う凜子に、冷ややかな目を向ける。




……無自覚って、恐ろしいよね……。




鈍感すぎる。




蓮斗、ドンマイ……。




なんて思った瞬間、




「あぁーーーーーっ!!」




「……何。」




冷静に聞いたけど、ホントはかなりビックリしていた。




「調理部のアップルパイ……食べ損ねた……! わ、私としたことが……。」




「……あ、そ。」




占い部の鈍感バカ凜子以外は、みんな楽しめた文化祭だった。














〝審判〟 逆位置

     『後悔』