その日は、いつもよりも、つまらなくて。




やることもなく、やりたいことも無い。




人生って、つまんねー。




恋したヤツは、よく「世界がバラ色」だの「その人がキラキラして見える」だの、




ふざけたことを言う。




恋とか、愛とか、意味わかんねぇし、面倒臭い。




それが分かれば、人生も楽しいだろうけど、




そんな麻薬みたいな事、知りたいとも思わない。




本当に、この世界は楽しくない――……。




「うっひょーい! たっのし~♪ ね、雪ちゃん!」




俺の心とは、真逆の事をいうヤツ。




ハイテンションな声に、正直イラつく。




「……うっざ。凜子、うっざ。雨の何が楽しいの。」




冷たい声に、俺は共感した。




本当だよな。今日は雨天だって言うのに、何が楽しいんだ。