蓮斗くんは、雪ちゃんのその言葉に、顔をさらに赤くさせた。




「……――~~っば、バカヤロー! 雪の、バカヤロォォォォ!!」




蓮斗くんが、半泣きで去って行く。




雪ちゃんは、楽しそうに笑いながら呟いた。




「勇気も根性も無い男。だからこそ、」




タロットカードを見ながら、雪ちゃんは続けた。




「……反応が面白いと思わない? 凜子。」




「えっ……いや、私は雪ちゃんの考え方は……分からない、かなぁ……。」




からかって反応が、面白いってのは……




……ん?




「分かるかも……。」




「は?」




「ね、雪ちゃん。手紙読んで?」




その言葉に、雪ちゃんが一瞬……固まった。




瞳に、動揺の色が浮かぶ。