雪ちゃんのその一言に、一瞬頭が真っ白……――。




「えぇっ!? 何でそれを!?」




「全部、声に出してたよ。」




雪ちゃんは「バカじゃないの?」と冷たく言う。




しくしくしく……つめたぁい。




「うん。居るけどさぁ……。」




「どんなクズ?」




クズじゃないって!!




人です! 人間です!




「えっとね、可愛くって~……頭がいい!」




「……ふぅーん。」




「あっ、あとね。女子に意外と人気で、運動神経、抜群っ!」




「……はぁ?」




雪ちゃんは、顔を険しくさせた。




「何その設定。キモイ。何の漫画なわけ?」




タロットカードを見ながら、呟くように言う。