……私も眠たくなってきたかも。



こんな静かな部活……今だけだろうな。




凜子は煩いから、こうはならないよね……。




リンゴを齧ると、シャリッといい音がした。




いつも部活で「ないしょね?」と言ってリンゴを食べてる姿がチラつく。




……重症かも。




もう一口、リンゴを齧ろうとした時――……




―― シャリッ




「~~~った、たまらない!! ちょー美味しい!」




その声に、私たちは目を見開いた。




蓮斗の近くに、いつの間にか凜子が居た。




…………いつから居たの。




その私の目を勘違いしたのか、凜子は困ったような表情になる。




「……あれ? このリンゴ、食べちゃダメだった……?」




うるうると瞳に涙を溜めて聞く凜子。