*Yuki*side







私は部室で空を見上げた。




何かが足りない気がする……なんか、心に隙間があるみたいな。




穴がポッカリ空いてしまったみたい……。




気を紛らわすために、誰かに話しかけようと部室の中を見た。




「蓮斗、ちょっと聞い――……」




私はそこまで言って止まってしまった。




……蓮斗、すっごい寂しそう。




これは酷い恋の病だなぁ…………。




「…………やっぱいい」




諦めてライチを見ると、こっちは爆睡中。




部活しろよ。と思いながら冬馬の方を見る。




黒い髪が視界に入って、思わず笑いそうになる。




……金髪が綺麗に染まってるなぁ。