*Rinko* side







私は、森山凜子。




リンゴ大好き少女である。




そんな私は、自由部……もとい、帰宅部に所属しています。




今日も、うっとりとリンゴを眺めてます……。




「はぁぅ……この、赤い色とツヤが……たまんないの!」




誰とでもなく、ただリンゴの事を力説。




廊下で1人。リンゴを眺めては喋る……。




「じゃ、頂きましょうか……。」




―― シャリッ




「――~~~っちょ~~~おいひ~~~~! リンゴ、丸かじりって最ッ高!」




その味に酔った感覚になっていたから……だろうか。




「あ~、もう、おいし……わっ!」




気がつけばリンゴが、私の手から離れていた――……。




「あっ、私の……リン、ゴ……。」




誰かの足元に、吸い寄せられるように、転がって行った。