便利屋




奈央と先輩に背を向けた俺は、歩き出して───‥どっか静かな場所に向かうはずだった。


一歩を、一歩を踏み出して──…


だけど…


「蓮。」


俺の一歩は奈央に止められた。


歩き出そうとする俺の左腕を、奈央が掴んで俺の動きを止めた。