桜花舞うとき、きみを想う



ここは一体どこなのか。

外は明るいようだが、閉鎖されたこの部屋には、時間がわかるものが何もなかった。

現状を確かめるべく体を起こそうとしたとき、激痛が全身を襲った。

「……うっ……」

うまく表現できないが、皮膚が焼けるような、そんな痛みだった。

「ううー……」

うめき声をあげ、ふたたび頭を枕に落としたとき、右側にある襖がすっと開いた。



「あら、まあ。お目覚めになったのね」



それは、召集されて以来、初めて聞く、女性の声だった。

「動いてはいけませんよ。お医者さまはね、数日すれば痛みは引くでしょうって仰っていますから、安心なさい」

鈴が鳴るような、それでいて落ち着きのある声で、女性は言った。