『今のこの状況って、あの歌の歌詞に似てない?』


「…あの歌?」


『さっき祐ちゃんが、私が歌ってるの聞きたいって言ってくれた歌!』


「あ〜!ZONEのね!」


『そうそう!
今って夏の終わりだし、将来の夢の話もしたし!
すごくない?!』



この不思議な偶然に、ちょっぴり興奮。


そんな私を見てる祐ちゃんの瞳は、
すごく優しかった。



「そうだね!すごい偶然だね〜!」


『でしょっ?』







…祐ちゃんは、
気付いてなかったと思うけど。


あの後私は、隣にいる祐ちゃんにも聞こえないくらい、小さな小さな声で、もう一度あの歌を歌ってみたんだよ。


…ちょっとだけ。