「いいじゃんピンク!私なんて紫だよ?」
「しょうがねぇじゃん。
亜美は紫って感じなんだから」
少し膨れっ面の亜美に、冷静に突っ込む祐ちゃん。
その様子に思わず笑みをこぼしながらも、私は大きな声で間に入った。
『はーい、じゃあ次いこ次!』
「じゃあ次は〜…
対象はどんどんみんなに回されていって、緑!とか、黄色!とかいろんな色が飛び交う。
その度に、あぁ〜!っていう同意の声や、え〜!っていう反対を示す声が上がって。
他の人から見たら、色分けなんて下らない、どうでもいい話だろうけど、
私はそうやってみんなでいろんなことを喋るのが、とっても楽しかった。
そんな何気ない毎日の1ページ1ページがすごく大切なものだったんだ。
―――…
6月に入ってしばらくたち、
今度は私の誕生日が巡って来た。
「愛璃、誕生日おめでとう!
プレゼントは部活終わってから渡すね」
「わぁ〜い♪ありがとう、亜美!」
朝の教室。
クラスの子達や未来も、おめでとう!って言ってくれて、私はすごく嬉しかった。
