君へ、約束の歌を。<実話元>



地元でここまで積もってるのなんて、
初めてかも。


吐く息も白くてすっごく寒いけど、
私はわくわくしてきた。


少し雪が降ってるけど、全然気にならないくらい。

風に舞ってふわふわと落ちてきている感じ。



「じゃあここの駐車場と、店の横の道使って雪合戦しようぜ!」



一人の男子…達哉(タツヤ)君が大声でそう言って雪を手に取り、近くにいた真奈ちゃんの背中にぶつけた。



「痛っ…くはないけど…!達哉〜!」


『早速もう始まってんの〜!?』



思わず叫んだ私と、達哉君の目が合う。



「そーゆーこと」



ニヤリと笑って達哉君が投げた雪玉が、
見事私の肩にヒット。



『ちょっと!』



私もお返しとばかりに、雪玉を投げる。


でも、なぜかマンガとかでよくある展開みたいに、達哉君が避けた雪玉は、祐ちゃんの背中にクリーンヒット…。



「…愛璃ちゃん?」


『いや今のは祐ちゃんを狙ったわけじゃなくて…』