君へ、約束の歌を。<実話元>




『〜♪〜…♪〜』




声が震える。



時々、喉がつまる。



全然、普段通りには歌えてないけど。





…頭に浮かんでくるのは、

あの日の祐ちゃんのセリフ。




《いつも思ってたけど…

愛璃ちゃんの歌、なんか癒される。》





ほんと…?


2人で一緒に歌うことが。


私の歌声が。


本当に一瞬でも、

祐ちゃんを癒やせてたとしたら。


すごく、すごく嬉しい。





『〜♪〜…♪〜♪〜♪』





《歌声がキレイっていうか…

オレすごい好き!》





ありがとう。



ちょっと照れくさいけど。



歌うことが大好きなのは、きっと祐ちゃんが褒めてくれた影響が大きいと思う。



自分の歌声が誰かの心に届くって、
すごいことだよね。



2人一緒に歌うことで癒されてたのは…


私の方かもしれない。