君へ、約束の歌を。<実話元>



「うん、やってないよ〜」


『じゃあなんで…?』



もう一度窓の外に向けた視線を追ったのか



「あぁ〜あの先輩が、どうして高跳びやってるかってこと?」


『うん、ちょっと気になって…』



その子から聞いた話によると。


その先輩は体育系の大学に進みたいみたいで、実技試験のために練習してるらしい。


だから陸部の人じゃないって。



『そうなんだ〜。
なんか見てるとやりたくなってくる!』



半ば本気も含んでるけど、笑いながらそう言ったら。



「愛璃ちゃんって、中学は陸部だったって聞いたよ〜!
なんで高校でも陸部に入らなかったの?」



…来た、この質問。


やっぱり聞かれるよね。