《愛璃ちゃん気をつけて帰ってね〜。
また明日!ばいば〜い!》
…じゃあまたねって何気なく、
いつものように交わした、
最後の言葉。
あの頃は、まさか最後だなんて思ってもいなかったけど。
もしあの時にはもう、自分の命を絶つことを決めていたとしたら。
祐ちゃんはどんな思いで、
手を振る私を見てたんだろう?
どうして、
相談しようと思ってくれなかったの?
私が頼りなかったから?
…いつから決めてたかなんて、
本人にしかわからない。
その道を選んだことで、楽になれたのかな…?
祐ちゃん、祐ちゃんの魂は今、
どこですか?
…そして今、幸せですか?
魂が行き着く場所があるのなら
どうか、
そこが祐ちゃんにとって
安らかでありますように…
――…再び自転車を走らせて、
家に向かってる途中。
−♪〜♪〜
ケータイが、誰かからの着信を知らせた。
