『…どう思う?』



『う~ん…確かに君の言う通りかもしれない…。』



電話口でそう唸ったのはDr.ベッカーだった。



自分達の子供が双子だと言われ、それを疑問に思ったのは忍が先だった。



彼女はイギリス版の母子手帳、“マタニティノート”を見て右京に「ねぇ…」と問いかけた。



「本当に双子なのかしら…」



「でも先生は恐らく双子って言ってたじゃん。」



「でも、何故今までわからなかったの?」



向こうで受けたノンストレステストでも心音は一つだった。



双子なら二つないと絶対におかしいのだ。



「俺もあのモニター観てたけど、確かに影はあったよ。」



「だからその影は赤ちゃんじゃないのよ!」



そう言う忍に右京は眉を寄せた。