「よ、良くお似合いだと思いますけど」
店員は苦笑いで、あたしは怒りが爆発寸前。
「違うのを試着します!」
何なのよ、あいつ!何なのよ!!
このバービーちゃん体形のどこが気に入らないのよ!(←根本的なところを間違っている)
苛々しながらドレスを脱いでいると、カーテンの向こう側で
「彼氏さんですか?※試着室広いので良かったら彼女さんと一緒に入られます?」
※今はカップルのお客さんが二人一緒に入ることも珍しくないみたいです( 艸`*)
と、店員がぶっ飛んだことを言い出す。
『彼氏じゃないです』
なんて聞くのも癪だし、ってかデリカシーのない店員ね。とプリプリ怒っていると、
「ほんま?じゃ♪」
予想に反した答えが返ってきて、
シャっ
声を発する間もなく響輔がカーテンを開けて、中に入り込んできた。
振り向くより早く、鏡の中でばっちり、響輔と視線が合う。
!?
びっくりし過ぎて声も出ない。
慌ててドレスで前を隠すも、無遠慮な響輔の視線が一瞬だけ上から下まで降りた。
「ふーん」
響輔は何を納得したのか、或いは興味をなくしたのかカーテンの向こう側へ出て行った。
「って、ちょっと!!あんた何を納得したのよ!!」
「あんた見たまんまエロいのつけてんやね」
カーテンの向こう側から声が聞こえて、慌てて体を見下ろすと、
今日はサテン地の深い紫色の生地に黒いレースをあしらった上下のセットだったことに気付いて、
「この、変態!!」
そう叫んで外に向ってバッグを投げつけてやった。



