「他に女の人いるんでしょ?」 「そんな風に思っていたのか?それなのに、黙ってたのか?」 私は小さく頷いて、今までの夫の行動を思い出す。 「気付いてたけど、聞けなかった。」 「いるわけないじゃないか。俺を本気で愛してくれる女なんて、真千子しかいないんだって。・・・って、もう愛していないかも知れないが。」 とても寂しそうな表情で、そう言った。 「浮気してると思ってたのか?」 私が頷くと、夫は天井を見上げて、ため息をついた。