溝出に関しても藤馬が連れてきたのか、渉が招いてなくとも、歩く反則にこちらの呪縛など関係ないらしい。
藤馬はいつもの如く青汁を飲み、溝出はコタツの上にあるやけに湿ったエロ本を開いて食い入るように見ていた。
「おお、わたるん。俺の舎弟一号たるてめえに、誇り高い命令してやんよ。俺をどえすコンビから匿え。しばらくここで世話になってやるぜぇ」
「舎弟になっていたなんて初耳ですが……。冬月君たちの怒りはまだ消えていな――」
い、のところで骨ががらりと崩れた。
ジェンガ崩れみたいだ、積み重なった肋骨の上に頭がちょこんと。
「い、いいい、言うなななな……っ、あ、あいいぃつつら、こんどここそ、殺されれれ、ひゃひっ」


