「……、あなた方は法律というのはご存知で?」


健やかなるエロ談を打ちやめにする冷ややかな声。


襖を開けた状態を維持するわたるん、侮蔑の眼差しをコタツにいる二人に向けていた。


「長々とまた……。青少年に悪影響なることを話して……。補導されて、少し頭を冷やしてきてくださいよ。というか、なんで溝出さんまでいるんですか」


藤馬さんならともかくと心で付け足しながら、ああ、藤馬さんが連れてきたのかと自己解決した。


この家は家主に招かれなければ誰も来ない。来ようとしても見つからず、果ては“来ようと思うこと自体”がなくなってしまうのだ。


藤馬には『いつでも来て良い』と言ってあるので、そんな縛りがない。好き放題に来ていた。


もっとも、藤馬にとってそんな呪縛(ルール)あってないようなものだが。