「…杏子、決まった?」
「んー…これ!」
メニューと睨めっこして数分。
ベリー系がやっぱり安定しておいしそうだ。惜しげもなくたっぷり乗せられた苺とブルーベリーたちが、私を待ってる…!
「飛鳥は?」
「決まった決まった。チョコバナナにする」
「あー、美味しそう」
綺麗な盛り付けと、トッピングのバナナとアイスがシンプルでいい。お皿にまでチョコソースかかってる。すごいお洒落だ。
ベルを押して店員さんを呼ぶと、私たちはそれぞれ注文した。
店員さんが頭を下げて去った後、飛鳥はにやっとしながら口を開いた。
「にしても杏子~?今日随分気合入れてきたねえ」
「えっ」
変だろうか。
「何言ってんの、可愛いに決まってんでしょ」
「飛鳥も今日、お洒落だね?」
