「んー、暇だなぁ」
「だからってここに来るんじゃねえ、家帰れ家へ」
「あ~ひどいひどい、蹴らないで。痛いよお」
扱いひどいなぁ、と蹴られた脇腹をさする。懲りずにどーんと茣蓙(ござ)へ寝そべると背中を踏まれた。
「ぐえっ」
「邪魔だ邪魔、邪魔」
「だってここいっぱい現世の漫画あるんだもん」
「じゃあせめて料金払え」
「友割でしょ?」
「あぁ!?友達じゃねえよ!」
えー。とっくに友達だと思ってた。
「もー、酷いこと言わないの。ごめんね、明(あけ)のことは気にせずゆっくりしてってね!」
「おいおい、そうやって甘やかすから調子にのるんだっつーの。呉(くれ)」
奥からお茶と菓子を持って出てきた、明の片割れ。
二人は道祖神(どうそじん)で、森へ入る道のところに祀られている立派な神だ。
