はらり、ひとひら。



回り込んで顔を覗くと、子どもは目をぱちくり瞬かせた。


子ども特有の澄んだ目が可愛らしい。



「お姉さん、誰?」

「あー、失礼な。お姉さんじゃないよー、お兄さんだよ」

「お兄さん誰?」


誰って言われても。


「刺激を求めさすらう、自由なお兄さんだよ」

「?…変なお兄さん」


素直な返事に笑って、訊ねる。


「で、君はこんなところで何してるのかな?」


「…お友達。お友達を待ってたの。毎週日曜日のこの時間、ここらへんでいつも待ち合わせてるのに」


今日は、なんでか来ないの。



「…」


大体の訳を、僕はもう知っていた。

時刻は巳の刻、午前十時。