ざくざく葉っぱを踏みながら軽い足取りで進む人の子に、「これ大丈夫そうじゃない?」とウサ吉くんに告げるが「駄目」の一点張りだった。
「もし荒御霊(あらみたま)に捕まりでもしたら、どうします!それでなくとも最近、修羅の血の巫女のせいでみな心が波立っています。あんな小さな子、喰われて隠されおしまいですよ!」
修羅の血の巫女?
あぁ、どこかで聞き覚えがあるなと思ったら、あの子か。九尾の狐のところの主で、樹の受け持つ生徒だっけ。
最近どこへ行ってもその話でもちきりだ。
噂は尾ひれをつけて、この前なんか『鬼のような形相の老婆』とかいう姿で話がされてたんだから、大笑いだ。
「…あー。それはそういう運命だったんだよー、あの子が」
「は、薄情なことを仰らないでください!」
「でもま、いっか」
退屈しのぎに、だ。
「ねえ、こんなところで何してるの?」
