「ありゃー、それは大変だ」
「で、ですよね。あとはお任せしましたぞ、龍神殿」
「え。僕がやるの?」
面白いことは好きでも面倒事は御免主義だ。たまったもんじゃない。
「言いだしっぺの法則って知ってる?ウサ吉くん」
「なんですその名」
いや、だって君の名前知らないし。
「私のような気味の悪い姿の妖、驚かれてしまいまする。それにあの子が妖を見るとも限らない」
「一理ある。でもねぇ、神だってそう簡単に人間ナンパしちゃいけないんだよ」
「難破?」
「そうそうナンパ」
「はあ…?」
あれ、なんか話通じてなくないかな。なんで?
なんて思ってるうちに、子どもはすくっと立ち上がって更に奥へ行ってしまう。
「ぎゃっ、た、大変です!追いかけましょう!!」
「わ、危ないから引っ張らないでよー」
