はらり、ひとひら。



「………」

服に手を掛けた。…あれ、ちょっと待てよ。


声に出すのを一瞬ためらったけどこれは言うしかない。



「師匠・・・雄?雌?」

「・・・は?」

師匠は一瞬、面食らったような顔をしたが、言葉の意味を理解した瞬間笑い転げた。


何がそんなにおかしいのか、床でのたうち回っているモフモフを踏み潰したいと思った。


「気にするな、私はそういうのには興味ない」


笑いを堪えた言い方にムッとした。


「お年頃なんだから仕方ないでしょ!?」


「そうか。では私はあっちを向いていよう。気にせずゆっくり着替えるといい」


また師匠は吹き出した。そんなに笑わなくてもいいじゃん…!