「桜子さん─ううん、私の おばあちゃんの知り合いだったの?」 「・・・あぁ」 「そっか。仲良しだったの?」 「─あぁ」 彼は私を見ずに、空を仰いで答えた。 その眼はどこか、ひどく寂しそうで。 「ありがとう。おばあちゃんと 仲良くしてくれて」 「何故お前が礼を言う」 拍子抜けしたような声色で、 白狐は私を見上げた。