はらり、ひとひら。



「確かにお前に私の力、預けたぞ」


私は胸に手を当てた。


すごく、暖かな炎が宿った
気がした。


「・・・これでもまだ、信用
できないか?」


つぶらな瞳で見上げられ、たじろぐ。
…ここまでされたら、答えなんてひとつしかない。


「・・・信じるよ。貴方は、悪い
妖じゃないってわかったから」


小さな頭を撫でると、満足そうに
九本の尾が揺れた。


「あなたの名は?」

抱き上げて、膝の上にちょこんと
乗せ問いかけた。