はらり、ひとひら。



「でも人間は嫌いなのでしょ?」

「お前のような面白そうな奴は
嫌いじゃない」


ぐるぐる。色々な思いが頭の
中でぐちゃぐちゃ煮える。

・・・遺言なんて、本当なの?


なんでおばあちゃんはこの妖怪に、そんなことを…



「・・・血を飲みたいからじゃないの?
隙を見て、私を喰べたいからじゃない
の?」


本当は疑いたくなかったよ。

でも、私にとっては命に関わること。死活問題だ。


「信用できないか?・・・まぁ、
無理もない。──では」


「・・・?」


何をするつもりだろう。すっと、白い狐の妖怪は目を閉じた。