「じゃあな、ポポ」
学校へ向かう途中の道。ポポを拾った木の下で、地面に置いた。多少よろめいたが、もう大丈夫なはずだ。
手を振り、歩き出す。気になってくるりと振り返るとポポは一向に飛ぶ様子はない。じぃっとこちらを見つめているだけだ。
「行けよ、ポポ」
もう飛べるだろ。あれだけ昨日、バタバタやってたじゃないか。
振り向かずに歩き出した。暫くすると視界の端に白い鳥。ポポは追いかけて来たみたいだった。
「ついてくるなって。どっか行け。仲間が待ってるんだろ」
ばたばた、ばたばた。羽ばたきの合間に何か鳴いているけど、聞こえない。
もういいんだよ、ひとりでも大丈夫だろう。煩いよ。
「どっか行けって言ってんだろ!!」
びくっと声に反応すると、逃げるようにようやくおれから離れていった。
「あ…」
自分でやったことなのに、遠く高くなっていく白い影に、小さく謝ってやりきれない気持ちで胸がいっぱいになった。
