おれたちが仲良くなるのに、そう時間はかからなかった。ポポはなんでもよく食べるし、何より信じがたいことだが、おれの言葉を理解してくれる賢さがあった。
「海斗。もう、そいつの怪我は良くなったのだろう?なら、放してやれ」
ポポと遊んでいると、突然シロがちょこちょこと部屋にやって来てそう言った。
「え、で…でも」
「野生に帰すべきだ。お前にとっても、こいつにとっても、ここに居続けるのは良いことではない」
ぐるぐると、頭の中で渦が巻きはじめる。
色々な思いが混ざり合う。ポポは不思議そうに首をかしげつぶらな瞳でおれを見上げただけ。
「…明日、放すよ」
俯いてシロにそう言うと、シロはなにも言わずただじっとポポを見ていた。
『明日』、『明日』、『明日』。
先延ばしにするしか、おれには出来なかった。
悔しいけれど、もうどうしようもないくらい離れがたくなってしまっていた。
