はらり、ひとひら。



ふと漏らされた、寂しげな
声に私は顔を上げた。


「まぁ当然だろうな。私も人間は好きではない」


「お互いさまだね」


なぜだかわからないけど
笑みがこぼれた。


九尾の妖怪は、一瞬だけ驚いて目を
瞠ったけど、すぐに平静を取り戻した。


「私は桜子の遺言を果たす」


「おばあちゃんの・・・?遺言?」


何を突然言い出すのか。

私は理解できなかった。



「お前を、立派な巫女として育てて欲しいと。そしてお前を護ってやって欲しいと」


「─!」


ふわりと、彼の長い尾が私の
頬に触れた。