「見つけたあぁぁあ!!」 ガサガサと、草木も泣いている。 「!!」 来た・・・! 「妖としての誇りを忘れ、 血を求め狂ったか─・・・」 ぎゅっと目を瞑り、ふさふさの毛にしがみつく。 「──消え失せろ!」 札を剥がしたときと同じように、 水色の光がふたつの妖怪を 包んだ。 私を襲った妖怪は悲鳴を上げ、 どこかへ消えてしまった。