はらり、ひとひら。



彼女はあきらめがついたように笑って、「すまない。今日は休む」と言って消えていった。


会いたい気持ちはわかるけれど、倒れたりしては元も子もない。



それより、千歳さんってどんな人なんだろう。教えてもらったフルネームを学校で聞いたが、役立ちそうな返答は貰えなかった。


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【桔梗side】


逢いたかった。一目でもいい。



あの優しげな眼差しが、色素の抜けた 赤茶の髪。私と話すとき、わずかに弾む彼の声に情けなくも勘違いをした。



今も、鮮明に色づいたまま消えないなんて。人はこの想いをなんと呼ぶのか。



「千歳─」


お前は今、どこに居る?