はらり、ひとひら。



「はい」

疑いもなく扉を開けると、そこには能面のような面をつけた背の高い、着物を着た女性がじっとしている。


「っ!?」


な、何…!?びっくりした。何かのお祭り?


「あの、どちらさまですか?」


薄黙ったままじっとしている女性にいよいよ恐怖が胸を占める。何かおかしい、嫌な空気。


まさかこの人…



「桜子か?」


「──ッッ!!」



やっぱり、妖怪だ・・・!


じりじりと、後ずさる。



「ヒヒヒヒ、やはりそうか」

「いやっ…」

思い切り、玄関のドアを閉めて
鍵を閉め足早にその場から逃げる。