**神崎家** 「その姿は久しぶりに見るよ」 確かにそうかもしれない。 楽しそうに笑う灯雅を尻目に、着々と準備を進める。 「この姿が正装だからね」 神崎家は、しきたりを重んじる。急ぎの時は和服は着ないけど、妖に関わる仕事は基本的にはこの服装だ。 白い水干、深藍の袴。 「行こう、灯雅」 愛刀を握り締め、俺は家から森に向かった。