「邪鬼だ。こんなにたくさん…」
「おぞましいね。お前たち、そこを通しな」
黒々とした影、もやのようなものが尾を引いて辺りをベールのように包んでいた。
自我もなければ理性もない、ただの飢えた獣。
「お前たち…死ぬ、俺タちが喰うかラ、死ぬ」
「させないよ!」
世界が一瞬で黒に包まれる。灯雅の大量の羽が舞いあがった。
邪鬼たちは、逃げもせずまともに攻撃をくらって崩れ落ちた。一部だけ崩れた邪鬼の人垣を、灯雅に腕を引かれ駆けぬける。
「二人で相手に出来る数じゃない!今日のところは退いた方が利口だ」
「っ、でも」
