うめき声を上げながら、ぼろぼろと消えていく邪鬼を見つめる。ただひたすらに悲しい存在。 刀の柄を握り、鞘へ一気に押し込めた。キン、と金属の擦れ合う音が森に響く。 邪鬼は嘘みたいに消え失せた。 「お疲れ様」 「灯雅もね。じゃあ、報告に行こうか」 依頼は完遂したし。仕事を終えれば、依頼をくださった人のもとへ行き報告しに行かねばならない。 踵を返すと妙な気配がした。 「…囲まれた」 灯雅がぼそりと、けれどはっきりと言ったのを聞き逃すわけがなかった。