はらり、ひとひら。



『ぁあ─』


真っ黒な体に白い亀裂が入ると、やがて邪鬼は消えていった。


「消えた…」


「貴様…!何を考えて!!運が良かったから助かったものを!」


あう、めちゃめちゃ怒ってる。


「信じられん。…お前の霊力が、邪鬼を浄化した。普通なら救えない魂を、お前が助けたようだ」

「えっ…」


「本当にお前は…」


私のあほっぷりに師匠は怒る気も失せたようだった。


「邪鬼に触れるなど、普通の人間ならば不可能だ。妖も同じく。穢れがうつり自分の身が危ない。弱きものならたちどころに死んでしまう」


「私が死ななかったのは…」


霊力が結界となっていたから。