「それに、あなたは桜子さんによく似ている」 お母さんはアルバムを私に見せた。 古ぼけたアルバムをめくれば、 「──私・・・?」 自分でも息を呑むほど、私にそっくりな『彼女』が微笑んでいる。…似過ぎている。夢の中でみた彼女だ、間違いない。 「おばあちゃんは、その…いつ亡くなったの?」 ページをめくってもめくっても、幼少期から高校生くらいまでの写真しかないことに不信感を抱く。 写真自体が少ない気がするけど、アルバムはセーラー服を着て家の門のところに立っている写真ですべて終わっていた。