「何かいる」
少し身を乗り出して覗き込む。飛び込んできた光景に目を疑った。あれは…!
「山本くッ─むぐぐっ!?」
「しっ」
「ご、ごめ…」
わ、うわ。手が口に…!ぴたりと口を覆われたまま縮こまった。
「山本だ。でも様子がおかしい」
「どうしたんだろう…」
いつも快活な山本くんからは想像がつかない。ゾンビのようにふらふら動いて館内を徘徊する異様な光景にぐっと息を呑んだ。
「ある程度力のある妖なら、人を操ったり記憶をいじれたりできる。多分、山本だけじゃなく他のみんなも徘徊してるはずだ」
そんな。早く妖を見つけないと…!
目を合わせて頷いて、山本くんに見つからないよう別ルートで二階へ向かおうとしたまさにその瞬間。
「っ!」
