日没後、いつものようにヨウコはやって来た。袋と桶、いつも身軽な成りに比べればやけに大荷物だった。水のあるところがいいとヨウコがいうので町はずれの神社へ俺たちはやって来た。
「今日は風もないですし、できそうですね。良かった」
「して花火とはなんだ?」
「ふふ、見ててください」
指差す先をじっと見つめる。そこへ火がついた途端、音を立てた棒切れようなものは光を伴いながら燃え始めた。
「な、なんだこれは…!?」
「綺麗でしょう?」
はい、と手渡された棒を見つめていると、ヨウコに火を移される。ごおっと白く輝き朽ちる様は、まるで人の生そのものだ。
「なんともあっけないな」
「そうですね。…気に入りませんでしたか?」
わずかに眉根を下げたヨウコに慌てて弁解する。あぁ、違うんだ。これは俺にはあまりに綺麗で眩しすぎる。
