これは屯所を西本願寺に移して、数ヶ月が経った残暑が厳しい頃の話――。 「暑い…」 私は縁側でたらいに水を張り、足を浸けていた。 縁側には私だけでなく、沖田さんと斎藤さん、原田さんが居る。 庭の木の下には永倉さんと平助君が居た。 皆、涼しい場所を求めて、たどり着いた所に居た。