係の人が来て私の安全バーを上げた。


私は荷物置き場に向かった。


そこには私の荷物とシイの荷物があった。


シイの荷物も持って、アトラクションの出口に向かう。


もしかしたら、シイは先に出て待っているのかもしれない。


しかし、出口にシイはいなかった。






シイが消えてしまった。








嫌な予感がした。


ここには遊びに来たんじゃない。


バケバコを探しに来たのだ。


当然園内にバケバケだっているだろう。


シイは今ただの人間だ。


もし、シイがそのバケバケに襲われたら…






「どうしよう、わたしのせいだ。」


私がシイをジェットコースターに誘ったりしたから。


カバンから携帯を出す。


電話帳のカ行を開いた。


少し下の方に出てくる神崎 灰音の文字。


私は灰音に電話をかけた。


ここにバケバコがあるという情報をくれたのは灰音だ。


灰音なら何か情報を持ってるかもしれない。






私が…私がシイを助けなきゃ。