「この中みたいね。」


「相手がどんなやつかわからない。慎重に行こう。」


「ええ。」


俺とエレジーは倉庫の扉をゆっくりと開ける。






「…!」







倉庫の中には男と少女がいた。


そして彼らの足元には灰音と燕…


「ハイネ…!!」


男は灰音の髪を掴みながらこちらを向いた。


「ちょうどいい所に来たね。」


男は灰音の顔に手をかざす。


「ちょうど今から灰音くんの処刑を始めるよ。」


「!」


「誰だか知らないけど、そこからどきなさい!さもないと…」


「さもないと…なに?君のことも知ってるよ、カナリアの妹だろ。そう対した力も持たないクズみたいなバケバケだろ?」


「…なんですって!」


「おい、エレジー!相手の挑発に乗るな!」


「わかってる。…どうしたらハイネを放してくれるの?」


「放す?何を言っているんだろう?灰音くんにはここで消えてもらうんだよ。」