しばらく話したあと、灰音は携帯をポケットにしまう。


「ドラマの撮影が終わったら燕とこっちに来るってさ。」


「そっか、楽しみだね。」







私たちは近くのファミレスにやってきた。


間も無くして、千秋と燕さんが合流した。


「こうしてみんなで会うのもなんか久しぶりだな!」


メニュー表に目を落としたまま灰音は言う。


「そうねぇ、最近なんだかんだみんな忙しかったから。」


「敷島も来れると良かったんだけどな。…あ、全員注文決まったー?」


ウエイトレスを呼ぶ灰音。


灰音が全員分の注文をすると、ウエイトレスは笑顔で注文を確認し、テーブルを離れた。


「可愛いな、今の娘…」


その言葉を聞き逃さずに睨みつけるエレジー。


「ハイネ…?」


「ごめん、冗談だって。」


「そういえば、誰ですか?その…敷島って。」


千秋が不思議そうに灰音に尋ねた。