「でもただ力のみを言えば、マノンは強い方なんでしょう? その強さに惹かれたとか」

「う~ん…」

マカは頭を抱え込み、唸った。

「…まっ、とりあえず頭には入れとくさ」

「うん、そうしなよ」

「ところでお前は本当に泊まるのか?」

「うん、できれば」

真剣な表情で頷いたリウを見て、マカは深く息を吐いた。

「ならちょっと待ってろ。連絡してくる」

「あっ、してくれるんだ? ありがとー」

マカはケータイ電話を握り締め、リビングを出た。

そして数分後、リビングに戻ると、リウも電話をしていた。

「あっ、マカが戻ってきたから、切るね」

そう言ってすぐに切ってしまった。

「友達か?」

「うん、最近知り合ったんだけど、結構ウマが合ってね。よく話したりしてるんだ」